運営スタッフがネット小説大賞応募作品から、気になる作品をピックアップいたします。
原則選考とは無関係ですが、素敵な作品をたくさんの方の目に触れる機会をつくることを目的としています。
ぜひご期待ください。
作品タイトル『戦国憑依! 俺はクッキー ~毒殺される運命のモブ武将に憑依した俺、歴史オタクの知識とゲームのような鑑定機能を使って無双します!~ 』
著者名 杜宇 椿
昭和生まれの歴史オタクの俺が、なぜだか戦国時代の美形のモブ武将に憑依!?
そして、自らの右手で相手に触れると、相手のステータスが鑑定できる!
群雄割拠の戦国時代に現れたおっさんが、前世で培った歴史オタクの知識とステータスの目利きで有能武将たちをスカウトし、死亡フラグを折りながら、数多のチート大名たちを打ち破り、最強まで成り上がっていくストーリーである。
戦国時代に実在の九鬼澄隆として転生した歴史オタクの主人公が、その知恵を活用しながら成り上がっていく、下剋上ストーリーです。 タイトルにあるクッキーの由来が作中で判明した時には、なるほどと思わされました。
幼い澄隆として転生した主人公は城主の息子という立場ですが、実権を叔父に握られており、また史実では九鬼澄隆は叔父に毒殺されるため、未来を変えようと奮闘します。 基本的には自分の知識で抗っていきますが、特殊スキルとして、相手に触れるとその人物のステータスが分かるという能力を保持しており、それらも活用しながら強力な仲間を増やしていくという設定が、工夫として活きています。 また、舞台が戦国となりますが、戦に偏らず、戦うための資金を稼ぐ手段として酒や石鹸を作って売る、というスローライフのような展開もあり、戦いのシーンとのテンションの違いが素晴らしいと思いました。
時代背景が分かりやすく丁寧に描写されていること、また実在した人物にオリジナリティが加えられていることから、堅苦しくなく、とても読みやすい印象に感じました。 戦国時代や戦国武将が好きな方はもちろん、よく知らない方にもおすすめできる作品です。