運営スタッフがネット小説大賞応募作品から、気になる作品をピックアップいたします。
原則選考とは無関係ですが、素敵な作品をたくさんの方の目に触れる機会をつくることを目的としています。
ぜひご期待ください。
作品タイトル『僕は異世界で美幼女姫様と刑事をする。〜異世界における科学捜査の手法について〜』
著者名 GOM
今から9年前、全世界を襲った時空融合大災害。
その後、地球は異世界と恒久的に繋がる事となった。
地球と繋がる異世界門のある街ポータムで発生する魔法と科学、双方が関係する事件。
その事件を解決すべく結成された、異界技術捜査室。
捜査室に地球より派遣、出向してきた青年が科学捜査手法を用い、美幼女姫様ら愉快な仲間達と一緒に事件と戦う物語。
地球と異世界が混じりあった設定だからこその独特な雰囲気、また変わった文化が構築されています。
異界技術捜査室で働く日本人巡査のタケと魔族警部補のリーヤは、事件解決のために科学捜査を用いていました。それを主に担うのがタケであり、科学的な専門知識を駆使しています。
タケとリーヤのやり取りは楽しげで、さらに同僚たちも個性的です。
エルフやオークなど、ファンタジー種族の魔法も絡みつつ、MRIなどの現代医療機器も使われていて興味深かったです。そうした専門的な知識がたくさん披露されていますが、かみ砕いた説明のおかげで読みやすく仕上がっています。
この物語でもう一つ重要なファクターが日本食。タケによって捜査室内でも日本食が流行し、様々な場面で登場していました。食事シーンは美味しそうで、ときには異世界の人々の心を大きく揺り動かすことも。
地球と異世界がどのような未来を紡いでいくのか、その目で確かめて下さい。