©ミオニチ・橘 歩空 / Amazia,inc.
第10回ネット小説大賞において『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者に成り上がる』で受賞となったミオニチ先生に独占インタビューを敢行!
前半では『受賞作の見どころ』を、後半では『小説を書くときのコツ』などを伺いました!
ぜひ最後まで読んでみてください♪
七体いる魔王の一体を討伐した祝いの日。 「劣等の闇属性は光の勇者パーティーにふさわしくない」と、少年暗殺者ノエル・レイスは追放された。 失意のノエルは、同じように理不尽な目にあう闇属性の少女たちと出逢い、決意をする。自分たちだけのパーティーをつくり、表舞台で脚光を浴びるような、世界を救える英雄になると。 一方、光の勇者パーティーは、ノエルがいない真の意味を理解しないまま二体目の魔王討伐へ……。
マンガBANG!『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者に成り上がる』
――――このたびは受賞おめでとうございます!受賞したあとなにか変化はありましたか?
連載開始してすぐに入って以来、「小説家になろう」で2回ほど1、2週間連続で日間ランキングに入りました。ポイントも、少し前までは6000ptくらいだったんですが、今は9500ptを超えて、目標のひとつの1万ポイントが見えてきました。
――――おめでとうございます!ランキングは前から意識されていたのでしょうか?
していました。せっかく書いた小説も、誰にも読まれないと悲しいし、話にならないと思い、とにかくランキングに1回は入ることを目標に書いていました。
――――ネット小説大賞のことは以前から知っていましたか?
ネット小説大賞のことは受賞作を投稿する前から知っていました。「小説家になろう」のトップページのバナーで見かけたのがきっかけですね。コンテストタグをつけたほうがより多くの人の目にとまるかなと思って、それで応募しました。
――――受賞したときのお気持ちは?
まさか選ばれると思ってもいなかったので、すごく驚いて。物語をつくる側になるという夢に片手が届いたのかなと思いました。もっともっと軌道に乗って、作家ですと胸を張って言えるように夢を両手で掴みたいです。
――――なろう歴を教えてください。
2016年からです。でも一度投稿して、すぐにやめてしまって。しばらく小説も書かなくて、2年前に再開しました。
――――活動再開のきっかけは?
実は2016年当時は、執筆経験が全然なかったんです。
小説を書いたのもその時が初めてでした。最初に投稿した作品たちは、反応も少なかったですし、なんだか恥ずかしくなってすぐ消してしまって。
その後、読者としてしばらくほかの作家さんの小説や漫画を読むことだけをしていました。いろんな作品を読み続けているうちに、自分のなかで昇華できたな、小説を書きたいなと思ったので再始動することにしました。
今考えると文章っていうものを、自分で書けるようにするための期間だったように思います。
――――そうだったんですね。
恥ずかしい話、自分は、ほとんど描いたことのない漫画家志望、みたいな子どもでした。
そんな夢をすっかり忘れて大人になっていったんですが、
就職してからしばらくして、『ハイキュー』というバレーボールの漫画を読んで、衝撃を受けたんです。
有名な作品ですし、もちろん抜群に面白かったんですが、それだけじゃなくて、負けた側や、決して強くはない弱小チームだけど、そういった人たちもその人たちなりに真剣にバレーに打ちこんだ。それはこの先の人生で無駄じゃない、糧になるし意味がある、とその生きざまを肯定してくれる漫画でした。
自分は学生の頃、なにかに打ち込んだ経験がなくて。このとき、それを本当に後悔して。
このままそんな経験なしに人生が終わるのかなと思ったら、気がついたら泣いてしまって。(笑)
自分が本当に何をしたかったのか、考えたときに、漫画はもう現実的に時間がないけれど小説なら……と思いました。
――――そんな先生が受賞された作品がコミカライズされたということに、何か縁を感じています。改めまして、おめでとうございます。こだわって書かれたポイントを、ぜひ教えてください。
とにかくキャラを立てることが必要だな、と。出てくる登場人物はそれぞれに魅力的なキャラにしよう、ビジュアルもヒロイン全員で違う魅力が出るようにしようと思いました。
ジャンルでいうと、当時流行っていた最強もの・追放ものを書いてみようと思って、そのためにランキングの研究もしました。
――――ランキング研究ですか!
ランキングってたいてい過去の実績があって、書籍化されたりしている方々が上位にいらっしゃるんですが、当時、新人さんで、ものすごいペースでポイントが伸びてる方がいて。その方が書かれているのが、最強モノ・追放モノだったんですね。
同じようなコンセプトで自分も書けないかな、と思い、書き始めました。
ただ、「追放された後はなんでも一人で解決できるヒーロー!」という流行りのストーリーラインとは少し違う、自分なりの追放モノを書けたらとは思っていました。
――――それが主人公・ノエルと、ロココにつながっているのですね。本作はキャラクターが本当に魅力的だと思います。
ありがとうございます。コミックにしていただいて、よりキャラの魅力があがっていると思います。
――――ノエルについて教えていただいてもいいですか?
主人公・ノエルは、理不尽に対して怒りをもっているキャラクターです。
やっぱり主人公って一番大事で、主人公が嫌だったら読者さんも読むのを辞めちゃうと思うので、正義感があって、でも生意気なところもあって欠点もある主人公にすることで、好き嫌いはあるだろうけど共感できるキャラクターにしようと思いました。
――――キャラクターをつくる工程を教えてください。
パーティーを組ませたいと思ったので、なんでもできる万能キャラじゃなくて、主人公は「攻撃力だけ」強い設定にしよう。なら、「陰から攻撃するのがいいだろう」とイメージがふくらんできました。
「陰から」という発想から「暗殺者」というイメージが湧き、「闇属性でいこう」、ならいっそのことパーティー全員を闇属性にしたら面白いんじゃないか、と決まっていきました。
またノエルは実は、暗殺を稼業とする一族の後継という設定ですが、普通の暗殺者なら、家出をする必要がありませんよね。家業を継げば安泰なので(笑)
そこで「なぜ家出をしたのか?」→「人を殺せなかったから」→「ノエルは殺せない暗殺者」という風に決めました。こういう感じで一問一答でつきつめてキャラの設定をつくっています。
また、キャラクターをつくるにあたり、これまで自分が好きで触れてきたいろいろな作品に登場するいろいろな好きになったキャラの「どこ」が好きなのか、考えました。好きなキャラを要素に落としこんで、自分のキャラにしていくという工程がありましたね。
――――共感できるキャラクターを創る上での工夫を教えてください。
ストーリーに悲惨な部分もあるので、描写はできるだけマイルドにしようと思いました。それで、ノエルの年齢をあえて幼めに設定しました。ノエルの生意気だったり皮肉屋な部分も、大人なら鼻についても子どもなら許されるかな、読者さんにも「子どもがちょっと生意気なことをしてるな」とほほえましく思ってもらえるかなと思ったからです。それからノエルの生い立ちを暗殺者という設定にしたので、影のあるキャラクターになりました。
――――最初からしっかり設定を考えられた上で、キャラクターを創られていったんでしょうか。
それがそうでもなくて、書いているうちに固まっていった部分もあります。
ノエルで言うと、だんだん相手を挑発するあおり癖が出るようになってきました(笑)
よくキャラが一人歩きするといわれますが、ふしぎなもので、本当に書いているうちにどんどん意外な行動をとったりして、気がつくとキャラクターが固まっていくんですよね。
それが、自分でも書いていておもしろい部分です。このキャラ、こういうタイプでこういう一面があったんだ!みたいな。
――――本作は、闇属性というだけでパーティを追放された主人公・ノエルが、同じく闇属性でパーティメンバーから虐げられてきた少女・ロココと出会い、彼女とふたりきりのパーティを立ち上げる…というエピソードから始まる物語ですよね。
「……その虐げられたもののみが放つにおいを肺腑に吸いこむ。僕はこのにおいを決して忘れない。それとともに感じたこの怒りを、悔しさを。そして、僕が大切にするんだ。ロココを。僕に一歩を踏みだす勇気をくれた、この青い月のような瞳を持つ少女を。」(抜粋)
――――先生の書かれる力強く美しいモノローグを読むと、自分でも思っている以上にいつのまにかノエルに共感してしまい、驚きました。
ありがとうございます。
文章表現の面で言うと、音や光、嗅覚といった五感に訴える文章があると、物語への没入感が高まると聞いたことがあって。書いているとき、その意識がどこかにあったようと思います。
また、くさい・嫌なにおいがするって、本来あまり人に好かれる要素ではないじゃないですか。でも、大切な仲間だからこそ、本来なら嫌われるような要素も、肯定する。そういう2人の信頼関係を描こうと思いました。
上記のモノローグがあるのは、主人公が窮地にあるロココを助けたあとのシーンですね。
キャラクターを創る観点から言うと、自分の命をかけて助けるって、何かしら相当の理由があるはず、と思ったので、本作においてはその理由、ノエルの心の動きを描きました。
――――このシーンは、ロココを助けずにはいられないノエルの繊細な心理状況を、モノローグによって読者に疑似体験させてくれると思いました。
モノローグは、読者さんが、キャラクターと喜怒哀楽を共有し、没入できる仕掛けではないかなと思っています。
――――それでは、世界観のお話に移らせてください。本作の魅力の一つでもある、「詠唱」はどのように考えられたのか教えてください。
例として聞かれたのがロココなので、ロココについてお答えします。まずロココの能力は、体に刻まれた呪紋を自在に動かすもの、つまり自分の体を動かす延長みたいなイメージの能力なんですよね。
でも、自分の体を動かすときにいちいち長い詠唱が必要になるというのは、どうもしっくりこない。例えば、腕を動かすときにすごく長い呪文を唱えるかな?みたいな。
でも無言は無言で、文章では表現しにくい(笑)
それで、今の詠唱のスタイルに落ち着きました。
――――ロココの詠唱の「穿ち、抉れ」は、非常に端的な動詞を、二つ組み合わせていますよね。
「穿ち」(うがち)は意味としては「貫け」でもいいんだけど、あえて闇っぽい言葉を選びましたね。他も「縊り」(くびり)とか、だいたいそういうチョイスになっていると思います。
――――漢字の選び方にも、本作の世界観が反映されていると思います!では、その世界観の作り方について教えてください。
最初に決めたのは、冒険者とはどういう存在かということです。
書いている中では匂わせ程度で直接出てこないような話なんですが。それから、光属性全盛の世界で闇属性は劣等と迫害されているといった本作の根幹設定を決めました。
――――そういった裏設定を詰められているから、本作は世界観に奥行きを感じられるんですね。
ありがとうございます。
また、ハイファンタジーは読者さんの間である程度の共通世界観があると思っていてので、そういう部分はあえて書かないでおきます。読者さんに「いつもの設定なんだな」と思ってもらえたりするので。例えば冒険者ギルドとか、ゴブリンとか。
逆に、ここは自分で固めておきたいなと思うところだけはしっかり独自性として固めておきます。
最初に決めておいた方がいい部分だけ大まかに創る。いざ、その部分に関わるエピソードを詳細に書くタイミングが来たときには、納得できる設定をつきつめて創る。都度、それを繰り返しています。
――――デビュー後なにか、作家としての変化はありましたか?
電子ノベルとコミカライズが商品として販売されて、やっぱり商品開発をする側の目線が出てきているかもしれないです。アプリのランキングで一喜一憂したりとか。現実的な話になりますが読者の皆様の応援がないと続かなくなってしまうので、応援していただいて、お返しにいいお話を書いて……を繰り返していきたいです!
――――お仕事のとの両立は?
連載を始めたころはストック(書き溜め)がありましたね。土日集中して一週間分書き溜めて、また土日書いて……という書き方で続けていました。兼業なので無理はできないところはあります。
受賞後は、コミカライズではネームの確認をさせていただいてます。特にセリフや設定について直しを入れさせてもらったり。細かなお願いもしているのでコミカライズを担当されている橘先生には申し訳ないのですが……少しでもいい作品をつくりたい一心で取り組ませてもらっています。電子ノベルでは校正だけじゃなく全面的な加筆修正を、自分からやりたいといってやらせていただきました!全然苦にならなかったし、楽しんでやれました!
なろうでの連載については、無理せず自分のペースでやるしかないと思っています。
――――コミカライズへのご感想を教えてください。
初めてイラストを見たときに、非常に奇麗だと思いました。実は、イメージと違ったので直していただいたキャラクターもいたんです。だけど、今連載がはじまった段階でいうと、「このキャラはこの絵でこのイメージしかありえない」と思います。例えばロココも、今はこのロココしかありえないと思う。
逆にお気に入りになったキャラクターもいます。光の勇者パーティの面々、特に勇者ブレン・星弓士ステアがそうです。コミカライズされることでかなりツボに入りました。そういった自分のイメージの中になかったんだけど、このキャラいいなと思えるといった、いいギャップも生まれました。
漫画の中で動いているうちにどんどん愛着が湧いてきて、話数をかさねるほど、このキャラはこのキャラなんだなって。
多分読者さんも同じ気持ちなんじゃないかなと思います。
――――なろう版と、コミカライズ版の一番の違いは?
コミックという媒体だからこそ、ページ数の関係によって省略・変更されている部分がありますね。
でもそれはコミカライズ用に最適化されていると思っていただければ。それから、コミカライズは自分のものというより、あくまで橘先生の作品だという意識があります。なので、コミカライズの面白さは橘先生のおかげです。本当に感謝しています! また11月からは連載している「マンガBANG!」だけでなく、たくさんの電子書籍ストアでも読めるようになりますし(※) 、海外展開もスタートしたようで、多言語にわたってにわたって出させてもらって嬉しいです。
※2023年11月15日から各電子書籍ストアに話ごとの配信を開始。
――――なろう版と、電子述ノベル版の違いを教えてください!
なろうで連載したバージョンから、電子ノベル化にあたって前面大幅加筆修正をしました! 連載時には省いた描写なども書かせていただきました! 例えば、お風呂回の詳細とかありますよ!
電子ノベル・コミカライズ、それぞれに違った魅力がありますので、ぜひ読んでください!
――――最後に先生のほうから、今だから言えること・今言っておきたいことがあれば、ぜひ教えてください!
実は、『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか』はまだまだ続きがあります!
まだ出てきてないキャラ・展開がたくさんあるんです(笑)
読者の皆様に応援していただいて、ぜひ最後まで書き抜けたいです!
ポイントや感想、電子ノベルやコミカライズを読んでいただけると、モチベーションが上がって執筆の燃料になります! よろしくお願いいたします!
――――やっぱり感想は嬉しいのですね!
感想が来たらとても嬉しいです!
リアクションがあって続けているようなものなので、ぜひ続けられるように応援ください!
タイトルどおりにノエルが真の勇者になるまでお付き合いいただければ幸いです。
――――では、読者の方へ一言、お願いいたします!
自分は本当に、物語があって、物語を糧にして、なんとか生きている人間なんですね。
だから、いただいた物語を糧に自分が書いて新しい作品を世に出せれば。
それがまた誰かの糧になればと思っています。
キャラクターと喜怒哀楽を共有できる、心を揺さぶる物語『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者に成り上がる』を、ぜひよろしくお願いします!
受賞作品についてのコメント、ありがとうございました! 続いては小説の書き方についてのインタビューです♪
――――タイトルをつけるときに、意識していることがあれば教えてください。
サブタイトル含めたタイトル部分だけで、あらすじがわかるようにしました。
何万と作品がある中で、まず読者さんにクリックしてもらうために、タイトル部分で物語の全容がわかるようにした方がいい……というなろう投稿ノウハウがあって。
タイトル部分って100文字まで入力できるんですね。今はかなりすっきりしたタイトルなんですが、投稿当初はもっと長いサブタイトルにしていたんですよ、100文字ぴったりになんとかおさめようとして(笑)
――――そうだったんですね!現在のサブタイトルとは異なるサブタイトルだったことに驚きました。
物語を書きながら、サブタイトルはブラッシュアップしていきました。
最終的に受賞決定後に、商業作品になるにあたって、担当さんと話し合ってタイトル全体部分を直しました。
その際にサブタイトルは現在のものに落ち着いたんですけど、『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか』という思い入れのあるメインタイトルはそのまま残ってよかったです。
――――読むだけで情景が浮かぶ素晴らしいタイトルだと思います。
光という言葉を直接使わずに、光と闇のイメージを想起させる本タイトルはどのようにして生まれたんでしょうか?
『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか』は、そもそも主人公・ノエルが闇にいるイメージをもっていました。そこにパッと暗い舞台の上で「スポットライト」があたる、というイメージが湧き、それを膨らませて、「脚光を浴びる」という言葉にたどり着きました。
――――文章を書かれるときに、意識していること、注意していることを教えていただければ嬉しいです。
ネット上ですが、類語辞典はよく読みます。一番見る資料かもしれません。
「今自分はこの言葉しか思いつかないけど、ほかの似た、もっといい表現の言葉もあるのかな」って思ったときに調べます。
それから、読んだときに映像でイメージできる文章にする、ということはとても意識しています。
それと、話の中で一度に出す情報(特に新情報)の量はなるべく制限して、読者さんが情報過多になってパンクしないように注意しています。特に連載初めの頃だと、これは下手すると、読者さんが読むのをやめてしまう理由になるくらい重要なことなので。
――――小説はどのようなツールで書かれていますか?
なろうのシステムに直書きです。
最初はWordとか使ってたんですけど、修正が大変で。
手書きもしてみたんですけど、二度手間だったので、直書きに落ち着きました。
アイディアは、ケータイのメモ機能にぱっと書き留めることが多いです。
――――書籍化するため、なろうで人気連載にするために意識していることはありますか?
書き溜めて連日投稿して、ランキングに載ることですかね。
――――ストック(書き溜め)はどこまで用意して連載したのでしょうか?
『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか』は、最初の魔王を倒すまでをプロットで用意していました。
20万字、だいたいライトノベル2巻分ほど書ければ、話としてある程度まとめて出せるし、完成した話になって、読者さんに満足してもらえると思ったからです。
本当は最後まで書き溜めて出したほうがいいと思うんですが……なろう的にも毎日更新ができて、ランキングに載りやすくなりますし。
でも今回は途中で我慢できなくなって見切り発車してしまい、できませんでした(笑)
そのほかのいわゆる作品のポイントをあげるノウハウは、検索して調べたものを、意識的に活用したりしていました。
――――ご執筆に詰まったときはどのように対処されていますか?
詰まったときは、執筆から離れてほかのことをします。インプットのために、ほかの方の小説や漫画を読んだり、リセットするために風呂に入ったりもします。
それから、前の話を読みなおすこともします。次の話を書くための流れを準備しなおすというか。
また、モチベーションが下がってるときも自分の話を読みますね。
ちゃんと読者として自分の話に入り込んでおもしろいなと思えると、モチベーションが上がって続きを書けるようになるんです。
セリフが思いつかないときは、単語や感情を言葉で書いていきます。
単語をつないでいるうちにセリフになったり、書いた感情からセリフを思いついたりするんです。
下書きの際には、セリフ・地の文・単語、を分けずにごちゃ混ぜで書いて、文章として成立していなくても自分の中では完成した流れにして、最後に文章の形に直したりもします。最近はこのやりかたが多いですね。
――――最後に、作家志望の方々や、次回のネット小説大賞応募者にアドバイスがあればいただけますと嬉しいです。
自分の作品の良し悪しは自分で決めなくていいと思っています。たとえポイントがつかなくてもプレビューが伸びなくても、自分で作品を見限るのはもったいないです。ポイントが高くなくても受賞の可能性はあります。書いたらぜひ応募してみてください。審査員の方はちゃんと読んでくださるので、自分の納得にもつながると思います。もしかしたら私みたいに思いもよらない結果を得られるかもしれません。ぜひ応募してみてください!
ミオニチ先生、インタビューをありがとうございました!
『闇属性だけど脚光を浴びてもいいですか―追放された少年暗殺者はワケあり闇美少女たちと真の勇者に成り上がる』を、ぜひチェックしてみてください!