第5回「ネット小説大賞」グランプリ受賞者「桜川ヒロ」先生へのインタビューです。(※インタビューは発売前に行いました。)
ありがとうございます。
息抜きで書いたはずの短編がこんな形になって、うれしい気持ちでいっぱいです。
初めまして、桜川ヒロです
恋愛小説を中心にいろいろと好き勝手に書いています。 この度『妻を殺してもバレない確率』というオムニバス小説を、宝島社様より刊行させていただくことになりました。
信じられない気持ちでいっぱいでした。 『妻を殺してもバレない確率』は一万文字にも満たない短編小説で、さらには現実の恋愛。
『小説家になろう』でよく読まれている作品の系統とは全く違うものだったので、正直受賞するとは思っていませんでしたし、グランプリだなんてそんな大それたこと思ったこともありませんでした。
前述しているように受賞するとは露ほどにも思っていなかったので、「キーワードをつけるだけで参加できるなら……」という、とても軽い気持ちでした。
『妻を殺してもバレない確率』のweb版との違いは、一言でいえばボリュームでしょうか。
もともと8500文字程度しかなかったものを膨らませ、更に6本の新作短編を書き下ろしていますので、すごく大きな物語になっていると思います。 それと、妻サイドの話である『彼を陥落させるゲーム』の一部を夫目線で書き直しました。Web版を読んだことがある方はちょっとニヤニヤしてしまうかもしれません。 あと、全編の舞台を広島にし、それぞれが少しだけ繋がっているようにしてみましたので、そのあたりも楽しんでいただけるのではないかと思います。
舞台が広島なのは単純に私の地元が広島だからです。
地元だと何度でも取材に行けますし、少しはリアリティーを出せるかな、と思ったので!
お気に入りの場所というわけではないのですが、『妻を殺してもバレない確率』に出てくる、宮島発着のフェリー内の描写は書くのが楽しかったです。
『空から女の子が降ってくる確率』ですかね。
理由としては、単純に書くのが楽しかったからでしょうか。 もともと恋愛小説を書くことが多いので、年頃の男女を主役に置いた作品はとても書きやすかったです。 タイトルのとおりですが、この作品のテーマは ボーイ・ミーツ・ガール です。 『女の子と出会うことにより動き出した非日常』を書いた作品です。
目指していることも目標もありますが、人に言っては夢はかなわなくなるといいますので、胸にそっとしまっておくことにします。 今後やり遂げたいことというか……、これからも一生懸命文字を打って誰かの暇をつぶしていけたらな、なんてことは思っております。
『妻を殺してもバレない確率』は私が『小説家になろう』に投稿し始めて4か月目ぐらいに投稿した作品だと思います。 毎日書いてる連載小説のほうがあまりふるってなく、「短編小説だから好きなことを好きなように書こう!」と思ったのがきっかけでした。 構想は愛娘と近くのコンビニに買い物に来ていた時で、「感情が数字で表せることができたら面白いな」というところから未来予測の確率を使った話を書こうと思いました。
そうですね……。すごく悩んだのですが、『家族全員が幸せになれる確率』とかでしょうか。
家庭で何か重大なことを決める際とかに多用できそうですよね。 でも『家族全員の幸せ』と『個人の幸せ』がイコールではないので、それはそれでまた悩みが増えそうですが……
本当はこの本のことを未来予測してみるのも面白いなぁと思ったのですが、リアルに考えると怖くてできませんね。
とりあえず、今のところは発表する予定はありませんね。
書いてほしいという声があれば書いてみようとは思うのですが、『宝くじが当たる確率』はとても書きにくかった思い出があって、書くにしても違うタイトルのお話かな?という感じです。すみません。
8500文字の短編でも共感してくださる方が大勢居られればこんなに素敵な賞を頂けるので、第六回に挑まれる方は文字数や書き方などにあまり捕らわれすぎず、自由に素敵な文章を綴ってくださいませ。
私が誰かにアドバイスなど大変おこがましいと思いますので、この程度で……
『妻を殺してもバレない確率』は全編通して悪者がいない話になっています。
少なくとも私はどのキャラクターも悪役として書いていません。立場が違うだけで、不器用なだけで、誰も悪くない。
この話を読んで、読む前よりも少しだけ誰かに優しくしたいと思ってくださる方が一人でも居られれば幸いです。
この度は皆さまの応援により、大変嬉しい賞をいただくことができました。 これからも一生懸命頑張って、皆様のお暇つぶしを手伝わせていただけたらと思いますので、どうぞ応援のほどよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
「妻を殺してもバレない確率」の詳しい情報は、コチラから!