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第12回コンテスト運営ピックアップ

 

運営スタッフがネット小説大賞応募作品から、気になる作品をピックアップいたします。
原則選考とは無関係ですが、素敵な作品をたくさんの方の目に触れる機会をつくることを目的としています。
ぜひご期待ください。

 

作品情報

作品タイトル『その日、さよならを言うために
著者名 七狗

 

あらすじ

その国は、青い桜の森に侵食されていた。
年に二回しか花を散らさない、不思議な青い桜。
その花は毒を含む白い霧を放出している為、国内は三つの区画に分断を余儀なくされている。
森の中を通り抜ける事が出来るのは、伝言局と呼ばれる組織に所属する、毒素の抗体を持った特殊な配達員達だけ。
彼らは日々、国民達の唯一の連絡ツールであるメッセージカードを届ける為に、毒の森の中を行き来している。

主人公のリグレットは、伝言局に所属する新人の特殊配達員。
周囲の人々に見守られ、少しずつ成長していく彼女は、次第に桜の木とそれにまつわる出来事に巻き込まれていく。

 

運営コメント
 

 毒の森で分断された国民たちのために、森を駆け抜け手紙を届ける特殊配達員として働く、リグレットの物語です。

 毒に対する抗体を持つ者だけが就ける特殊配達員ですが、リグレットは特にその抗体が高く、他の配達員よりも数倍長く森に滞在することができる特殊体質があります。また、一般人は近寄ることすらできず、抗体を持っていても少しずつ毒に侵されてしまう危険な森ですが、リグレットには森に対する恐怖心がなく、他の者とは抱いている感情が違う点が大変興味深いです。

 キャラクターが皆個性豊かで魅力があり、各々が抱えている葛藤や過去も、物語を彩る重要なポイントになっていて、それもこの作品の強みだと感じました。毒の森を一緒に駆け回っている相棒の狼たちも表情豊かで可愛らしく、愛されるキャラクターとして描かれています。 リグレットの抗体値の高さや毒の森など、少しずつ明らかになっていく真実やキャラクターの成長に、目が離せない作品となっています。

 

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