小説家になろうで投稿される作品における『原作』としての需要に応えるべく設立されたコミックシナリオ賞。
今回は、コミックの中でも特に今話題の、WEBTOONについて『comico』を運営するNHN comico株式会社 コミカライズチームさんに色々と伺ってきました。
「comico」は国内2000万DLのマンガアプリです。
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最近は海外展開に力を入れており、comicoの英語版「POCKET COMICS」は、米国を始めとする英語圏で展開中で、日本の縦スクロールフルカラーマンガも、約50本ほど翻訳して販売しております。
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<コミカライズして英訳した作品例>
韓国発祥の、webマンガ表現の一形式がwebtoonではないかと思います。
現在では、フルカラーで、縦にスクロールをして読むスタイルが大半となっております。
また、スマホ一画面で1-2コマ程度の大きさで作成されており、スマホで読むのに適した表現形式になっております。
webtoonはコマを縦に配置するので、版面マンガのコマの読む順番が分からない海外の方でも、読み進める順番に困らないフォーマットのため、今後、海外の読者が増えていくと思われます。
大きな違いは、フルカラーである点、画面を縦にスクロールして読む点、の2点です。
フルカラーであるがゆえに、回想シーンでモノクロの着色をするなど、多彩な表現が可能です。
読者がスマホで読むことが前提のため、1画面で1-2コマでレイアウトし、フォントの大きさもスマホで読むのに適したサイズになっています。
また、縦スクロールにはページの概念がないため、すべて繋がった形で表現ができ、空白の使い方次第で時間の流れを表現できたりと、縦スクロールならではの表現も多数あります。
以前行ったcomicoの読者アンケートでは、スマホで読んでいる人が95%以上だったため、PCやタブレットではなく、読者がスマホで読むことを前提とした原稿制作が必要となります。
一般的なマンガ以上に、webtoonでは、第1話の冒頭数コマで、読者を惹きつける「ツカミ」を入れないといけないと思っております。
理由はスマホで読むため、興味を持たれなければ、ゲームやYouTubeなどにアクセスされてしまうからです。
したがって、原作小説をあえてそのまま順番通りにコミカライズせずに、映画の予告編のように、小説のハイライトシーンを第1話の冒頭に配置して、読者の心を掴む構成にさせていただくことがあります。
また、各話の終わりには、できるだけ、続きを読みたくなるような「ヒキ」を入れるようにしています。例えるなら、連続ドラマのような終わり方でしょうか。
紙の小説は、一度買ってもらえれば、最後まで読んでもらえるという意味において、映画に近いと思っています。対して、webtoonの場合は、続きが見たくなるようにして視聴率を落とさないようにする連続ドラマのような構成にする必要があると感じております。
①中世ヨーロッパ的、もしくは中華的な世界観があるロマンスファンタジー
②不倫や復讐要素のある女性向け恋愛作品
の2点が、comicoで人気になる傾向があります。
そして、去年7月に英語版comicoである「POCKET COMICS」がローンチし、日本comicoの作品も、現時点で累計50本ほど翻訳してリリースしたのですが、上記のジャンルは英語圏でも人気になることが分かってきております。
人気の順位は日々変動しますが、下記のランキングをご覧いただければ、傾向がわかると思います。冒頭数話は無料ですので、出来ればスマホで作品をご覧いただければと思います。
POCKET COMICSの上位ランキングを見ると、韓国や中国で制作されたwebtoonが多くなっておりますが、日本のwebtoonも徐々に人気になっておりまして、日本comicoで制作したwebtoonで、全世界累計売上1億円を越えた作品も出てきている状況です。
また、売上に応じて、原作者様や作画者様に対して、契約書で取り決めた電子印税をお支払いしております。
海外では、縦スクロールフルカラーマンガの需要が増えております。
弊社運営の「POCKET COMICS」では、日本で制作したcomicoオリジナルのロマンスファンタジーや大人の恋愛作品が、ランキング上位に入り始めています。
海外での販売を見据えた作品づくりを目指しておりますので、「作家様がやりたい内容」「作家様が出来る内容」「読者が求めている内容」の3つを満たしたノベルの応募をお待ちしております!
―――本日はありがとうございました!
★ポイント
・続きが見たくなる連続ドラマのような構成
・海外での販売を見据えた作品づくり
・①中世ヨーロッパ的、もしくは中華的な世界観があるロマンスファンタジー
②不倫や復讐要素のある女性向け恋愛作品 が人気
WEBTOON専門の編集部を立ち上げた新潮社様にも、
お話を聞いてきましたので、こちらもぜひ読んでみてください。第2弾はこちらから